ガーデン

なんとなく手にとってレンタルしました。スロヴァキア映画です。マルティン・シュリークというヨーロッパでは名の知れた監督らしい。
14章に区切られ、予言のように章の始めにストーリーが不思議に語られる。ヨーロッパの田園風景のなかで、庭が、夏、秋、冬と季節がゆっくり変わっていく様子が印象的で素敵でした。
訳あって祖父の家に転がり込んだ、だめだめ息子のヤクプ。彼がその庭で出会うのは、不思議な少女、変わった羊飼い、ベネディクト、ルソー、ウィトゲンシュタイン・・・。ひとつひとつのシーンには深い意味が込められているような(実際込められていないのかもしれない)、独特の世界が広がっていました。ファンタジーといえばそうですね。

リンゴをかじっていた少女のヘレナは、いつのまにか自然にその体を宙に浮かせていた。「何をしているのだ」と呟く父にヤクプは「飛んでるんだ」と答えると、父は「最後にはなるようになるんだな」と言う。

あっけない終わりだけど、パッケージのシーンはいつかしら、と思っていたので、最後浮いたとき「お、浮いた」とちょっとうれしかったです。
「再生」がテーマ?なんだかよくわからないけど、なんか好きな映画でした。登場人物が人間らしかったのもあるかな。ほか2作品も日本で観られるみたい。でも、あのレンタルショップにはなさそうなんだよな。一応マルティン・シュリークのシリーズぽかったのにな。
マルティン・シュリーク BOX [DVD]