玉村方久斗展

聞いたことのない画家でしたが、明治・大正の日本画家ということでちょっと興味を引かれていってみました。初期から晩年まで、日本画というものと試行錯誤しながら正面から向き合った、魅力的な画家さんでした。名前が文学的でかっこいいですよね「ホクト」なんて。
今回は、これが1番おきにいりという作品がありました。竹取物語の月に飛翔する場面を描いた小さな作品。肝心のかぐや姫は描かれていないのですが、構図が斜め上からで、表情豊かに、戸惑う侍たちがすごく魅力的で、その情景が躍動感を持って浮かんでくるのがすきです。

◇「玉村方久斗展」京都国立近代美術館/2008年1月8日〜2月17日/一般830円