イリヤ・カバコフ

東京に行く用事があったので、行ったことのない美術館で見たい展覧会をやっているところを探したら、用賀の世田谷美術館がありました。
なるほどちょっと前の美術館って感じで、天井が独特の展示室でした。
それにしても回るのが大変だった。絵本の各ページを映像化して、翻訳を付けたスライドが要所要所にあって、全然時間が足りませんでした。けど、その展示のおかげで、日本じゃ読むことのできない絵本も意味を理解して絵を楽しむことができ、イリヤ・カバコフの魅力が堪能できたことは確かです。一日じゃとてもとても。以前いった目黒美術館のチェコ絵本展は2回行ったら元が取れるくらいの会期中フリーチケットがあって3回ほど見に行って堪能しました。絵本展って資料点数が多いせいか会期中の展示替えも大幅に行われるし、ここもフリーチケットがあったらいいのになと思いました。聞いたらあったのかもしれないけど。
表現方法が制約されている時代。自分の思いを貫いて絵が描けなくなるか、自分を押し殺してでも絵を描くことを続けるかという厳しい選択の中、絵を書き続けることを選び、制限の中でも生き生きとした絵を描いた人でした。やっぱ東欧のイラストは堅実で素朴な感じがして好感が持ててすきですね。

◇「イリヤ・カバコフ『世界図鑑』-絵本と原画-」世田谷美術館/2008年2月9日〜4月6日/一般1000円