大きな熊が来る前に、おやすみ。

酒井駒子の表紙がかわいい。3編入り。等身大の女の子っていうのかよく分からないけど、他の本には出てこない種類の普通っぽい女の子たち。島本理生のお話に出てくるのは、表は普通に社会になじめている、一人でも生きていけそうな女の子。弱い部分と強い部分、そのバランスの中で生きていて、悩んだり割り切ったりしながら毎日暮らしている。自分と重ねられる部分がある人が多いという点でリアルなんかな。

この前読んだ『一千一秒の日々』は7編の中で登場人物を関連させたけど、あんまり登場人物を覚えるのが得意じゃないから、あれ、この人って前の話にいたかも、あれ、いなかったか、とそちらに気をとられてしまって面白くなかった。今回はよかったです。なぜか島本理生のお話、私はマンガを読んでいるのと同じような感覚で読んでる。マンガに出てくるような女の子を頭に描きながら。

一千一秒の日々大きな熊が来る前に、おやすみ。